事業計画書と経理の関係|数字で語る経営
事業計画書は「数字の裏付け」がないと意味がない
事業計画書は夢を語る文書ではありません。数字で裏付けられた経営のロードマップです。
「売上を2倍にしたい」だけでは計画になりません。「月間新規顧客を10件から20件に増やし、客単価5万円で月商100万円アップ」と数字で語ることで、初めて実行可能な計画になります。
事業計画書に必要な3つの数字計画
1. 売上計画
| 項目 | 作り方 | |------|--------| | 月別売上目標 | 過去の実績×成長率、または顧客数×単価で算出 | | 商品別売上 | 主力商品ごとの売上見通し | | 新規・既存の内訳 | 新規顧客からの売上と既存顧客のリピート売上 |
売上計画は「楽観」「現実的」「悲観」の3パターンで作ると、リスク管理にも使えます。
2. 利益計画(損益計画)
| 項目 | ポイント | |------|---------| | 売上総利益 | 粗利率は過去実績をベースに | | 人件費 | 採用計画と連動させる | | その他販管費 | 固定費と変動費に分ける | | 営業利益 | 最低でもプラスになる計画に |
過去の損益計算書のデータがそのまま使えます。実績がなければ業界平均を参考にします。
3. 資金計画(キャッシュフロー計画)
利益が出ていても手元にお金がなければ意味がありません。
| 項目 | ポイント | |------|---------| | 月初残高 | 実績値からスタート | | 入金予定 | 売上計画×回収サイトで計算 | | 支出予定 | 固定費+変動費+税金+借入返済 | | 月末残高 | 最低でも月商1か月分をキープ |
経理データが事業計画の基盤になる
過去の実績データ
事業計画の精度は、過去の経理データの正確さに依存します。
- 月次の損益推移(最低12か月分)
- 商品・サービス別の売上・粗利
- 固定費・変動費の内訳
- 季節変動のパターン
これらのデータがなければ、計画は「勘」になってしまいます。
予実管理
計画を立てたら、毎月「予算と実績の差異」を確認します。
| 項目 | 計画 | 実績 | 差異 | 原因 | |------|------|------|------|------| | 売上 | 500万 | 480万 | -20万 | 新規受注の遅れ | | 粗利 | 300万 | 290万 | -10万 | 値引き対応 | | 営業利益 | 50万 | 40万 | -10万 | 広告費増 |
差異が出たら原因を分析し、計画を修正する。このPDCAが経営の質を高めます。
融資申請時の事業計画書
銀行から融資を受ける際にも事業計画書は必須です。銀行が重視するのは以下のポイント。
- 売上の根拠が具体的か
- 利益計画に無理がないか
- 返済原資が確保できるか
- 過去の実績と計画の整合性
「過去3年の実績はこうで、それを踏まえた来期の計画はこうです」と説明できることが大事です。
計画は作って終わりではない
事業計画書を作って引き出しにしまう社長は多いです。計画は毎月見直してこそ価値があります。
月1回、15分だけ予実確認の時間を取りましょう。フリーフリーで日々の記帳を自動化しておけば、最新の実績データがいつでも取り出せます。