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予定納税とは?フリーランスが知っておくべき仕組みと対策

ある日届く「予定納税のお知らせ」

フリーランスとして順調に稼いでいると、6月頃に税務署から見慣れない通知が届くことがあります。「予定納税額の通知書」です。

「確定申告はしたはずなのに、また税金?」と驚くかもしれません。予定納税は、前年の所得をもとに「今年も同じくらい稼ぐだろう」と見込んで、所得税を前払いさせる制度です。

この記事では、予定納税の仕組みから、払えないときの対処法まで解説します。

予定納税の仕組み

予定納税とは

予定納税は、所得税の「前払い」です。前年の確定申告で計算された所得税額(予定納税基準額)が15万円以上の場合に対象になります。

会社員の場合は毎月の給与から源泉徴収されるので、所得税を分割で支払っているようなものです。フリーランスにはそれがないため、予定納税という形で年の途中に前払いを求められます。

対象になる条件

以下の条件を両方満たすと、予定納税の対象になります。

  • 前年の確定申告で計算された「予定納税基準額」が15万円以上
  • 前年の所得に、山林所得や退職所得などの臨時的な所得が含まれていない(臨時所得を除いた額で判定)

つまり、前年の所得税が15万円以上だったフリーランスは、ほぼ対象になると考えてください。

納付時期と金額

予定納税は年2回に分けて納付します。

| 期 | 納付期限 | 金額 | |---|---|---| | 第1期 | 7月31日 | 予定納税基準額の3分の1 | | 第2期 | 11月30日 | 予定納税基準額の3分の1 |

残りの3分の1は、翌年の確定申告で精算されます。

たとえば前年の所得税が30万円だった場合、第1期に10万円、第2期に10万円を前払いします。翌年の確定申告で実際の税額を計算し、払い過ぎていれば還付、足りなければ追加で納付します。

予定納税で注意すべきポイント

資金繰りに影響する

フリーランスにとって最大の問題は、キャッシュフローへの影響です。7月と11月にまとまった金額を納付しなければならないため、計画的に資金を確保しておく必要があります。

具体的には、毎月の売上から所得税分として10〜20%を別口座に積み立てておくのがおすすめです。

払わないとどうなる?

予定納税を期限までに払わないと、延滞税が発生します。延滞税の利率は年7.3%〜14.6%(2026年現在の特例税率で年2.4%〜8.7%)です。放置すればするほど金額が膨らみます。

最終的には財産の差し押さえに至る可能性もあります。払えない場合は、放置せず対処しましょう。

予定納税が払えないときの対処法

減額申請を出す

今年の所得が前年より大幅に減る見込みの場合、予定納税額の減額を申請できます。

  • 第1期の減額申請:7月15日までに提出
  • 第2期の減額申請:11月15日までに提出

申請書には、今年の見込み所得を記入します。たとえば、大口の取引先を失って売上が半減した場合などが該当します。税務署が妥当と判断すれば、予定納税額が減額されます。

振替納税を利用する

振替納税を設定しておくと、指定した銀行口座から自動引き落としされます。納付忘れを防げるうえ、引き落とし日が少し遅くなるメリットもあります。

freeeから確定申告を行う際に振替納税の設定ができるので、あわせて手続きしておきましょう。

納税の猶予を申請する

災害や病気、事業の著しい損失など、やむを得ない事情がある場合は「納税の猶予」を申請できます。認められると、最大1年間の猶予が与えられ、延滞税も軽減されます。

予定納税と確定申告の関係

確定申告では、予定納税で前払いした金額を差し引いて納税額を計算します。

計算式:確定申告の納税額 = 今年の所得税額 − 予定納税額(第1期+第2期)

結果がマイナスになった場合は、差額が還付されます。つまり、払い過ぎた分はちゃんと戻ってきます。

freeeで確定申告書を作成する際、予定納税額の入力欄があります。通知書に記載された金額を正確に入力してください。ここを間違えると、還付額が減ったり追加納付が発生したりします。

予定納税に備える3つの対策

1. 毎月の積立で備える

売上の10〜20%を「税金用口座」に移しておく方法です。7月と11月の納付時に慌てずに済みます。事業用口座とは別に、納税専用の普通預金口座を一つ作っておくと管理がラクです。

2. freeeで月次の利益を把握する

freeeのレポート機能で、月ごとの売上・経費・利益を確認しましょう。前年より利益が減っている場合は、減額申請を検討するタイミングです。

3. 小規模企業共済やiDeCoで所得を調整

小規模企業共済(月額最大7万円)やiDeCo(月額最大6.8万円)の掛金は全額所得控除になります。所得を抑えることで、翌年の予定納税基準額を下げる効果があります。

まとめ:予定納税は「前払い」。怖がらなくて大丈夫

予定納税は追加の税金ではなく、来年払うはずの所得税の前払いです。仕組みを理解して計画的に資金を確保しておけば、困ることはありません。今年の所得が減る見込みなら、減額申請を忘れずに出しましょう。


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