募金・寄付金の勘定科目は?控除との違い
結論:個人事業主の寄付は「経費」ではなく「寄付金控除」で処理
個人事業主が行った寄付・募金は、原則として事業の「経費」にはなりません。ただし、確定申告で「寄付金控除」として所得控除を受けられる場合があります。
経費と寄付金控除の違い
| 項目 | 経費(必要経費) | 寄付金控除 | |------|-----------------|-----------| | 効果 | 事業所得を減らす | 所得控除として課税所得を減らす | | 対象 | 事業に直接関係する支出 | 特定の団体への寄付 | | 記載場所 | 収支内訳書・青色申告決算書 | 確定申告書の所得控除欄 |
寄付金控除の対象になる寄付先
すべての寄付が控除の対象になるわけではありません。以下の団体への寄付が対象です。
- 国・地方公共団体(ふるさと納税を含む)
- 公益社団法人・公益財団法人
- 認定NPO法人
- 学校法人
- 社会福祉法人
- 赤十字社
コンビニの募金箱や街頭募金は、控除の対象にならないことが多いです。
寄付金控除の計算
寄付金控除額は以下の式で計算します。
控除額 = 寄付金額 − 2,000円
ただし、総所得金額の40%が上限です。
例えば50,000円を認定NPO法人に寄付した場合、控除額は48,000円です。
仕訳の方法
個人事業主の場合
事業用の資金から寄付した場合は「事業主貸」で処理します。経費ではないためです。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |------|------|------|------| | 事業主貸 | 50,000 | 普通預金 | 50,000 |
確定申告で寄付金控除を申告し、所得控除を受けます。
事業に関連する寄付の場合
取引先の地域のイベントへの協賛金など、事業との関連性がある場合は「広告宣伝費」や「接待交際費」として経費にできる可能性があります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | |------|------|------|------| | 広告宣伝費 | 30,000 | 普通預金 | 30,000 |
ふるさと納税との関係
ふるさと納税も「寄付金控除」の一種です。所得税の寄付金控除に加えて、住民税の特例控除も受けられるため、実質2,000円の自己負担で返礼品がもらえる仕組みです。
ふるさと納税の仕訳も事業主貸で処理します。
法人の場合
法人(会社)の場合は「寄付金」として損金に算入できますが、限度額があります。
- 国・地方公共団体への寄付:全額損金算入
- 指定寄附金:全額損金算入
- 一般の寄付金:限度額あり(資本金等の額による)
証拠書類の保管
寄付金控除を受けるには、確定申告時に以下の書類が必要です。
- 寄付先が発行する「寄付金受領証明書」
- ふるさと納税の場合は「寄附金受領証明書」
これらの書類は確定申告後も5年間保管が必要です。
まとめ
個人事業主の寄付は経費ではなく、確定申告の寄付金控除で処理します。控除対象の団体かどうかを確認し、受領証明書を保管しておきましょう。
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