振込手数料はどっちが払う?請求時のマナーと仕訳
原則:振込手数料は支払側が負担
民法上、債務の弁済にかかる費用は債務者(支払う側)が負担するのが原則です(民法485条)。つまり、振込手数料は「お金を払う側」が負担します。
ただし、商慣習や契約内容によって異なるケースもあります。
よくあるパターン
パターン1:支払側が負担(原則)
もっとも一般的なパターンです。請求額をそのまま振り込み、振込手数料は支払側が別途負担します。
例:請求額100,000円の場合
- 振込額:100,000円
- 振込手数料:支払側が負担(330円など)
パターン2:受取側が負担(差し引き)
「振込手数料はお客様負担でお願いします」と請求書に書かれているケースです。この場合、支払側が振込手数料を差し引いて振り込みます。
例:請求額100,000円、振込手数料330円の場合
- 振込額:99,670円
- 受取側の手取り:99,670円
パターン3:契約で取り決め
取引開始時に「振込手数料の負担はどちらか」を契約書で明記するケースです。明確に決めておくとトラブルを防げます。
請求書への記載方法
受取側が負担する場合
請求書に以下のような文言を記載します。
- 「振込手数料はご負担ください」
- 「恐れ入りますが、振込手数料はお客様にてご負担願います」
支払側が負担する場合
特に記載は不要ですが、「振込手数料は弊社にて負担いたします」と明記すると丁寧です。
仕訳の方法
支払側の仕訳(手数料を自社負担する場合)
借方:買掛金 100,000円 / 貸方:普通預金 100,330円
借方:支払手数料 330円
支払側の仕訳(手数料を差し引いて振り込む場合)
借方:買掛金 100,000円 / 貸方:普通預金 99,670円
/ 貸方:支払手数料 330円(相殺)
この場合、受取側が差額を「支払手数料」として計上します。
受取側の仕訳(手数料を差し引かれた場合)
借方:普通預金 99,670円 / 貸方:売掛金 100,000円
借方:支払手数料 330円
インボイス制度との関係
受取側が振込手数料を負担する場合、その手数料に対するインボイスの扱いが問題になります。
少額(1万円未満)の返還インボイスは免除されているため、実務上は大きな問題にはなりません。ただし、経理処理のルールを社内で統一しておきましょう。
トラブルを防ぐポイント
- 取引開始時に振込手数料の負担を明確にする
- 請求書に負担者を記載する
- 同一銀行の口座を指定すると手数料を抑えられる
- ネットバンキングの手数料が安いプランを利用する
まとめ
振込手数料は原則として支払側が負担します。ただし、契約や商慣習で変わることがあるため、取引開始時に明確にしておきましょう。
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