海外転出時の確定申告|出国前にやるべき手続き一覧
海外に出る前に確定申告を済ませる必要がある
海外に転出(移住・長期滞在)する場合、出国前に確定申告の手続きが必要です。何もせずに出国すると、後から面倒なことになります。
やるべきことを時系列で整理しましょう。
出国前にやるべき手続き一覧
1. 納税管理人の届出
出国後の税務手続きを代理する「納税管理人」を決めて届け出ます。
- 届出先:所轄の税務署
- 届出書:「所得税・消費税の納税管理人の届出書」
- 納税管理人になれる人:国内に住所がある個人または法人(家族、税理士など)
納税管理人がいれば、出国後も通常の確定申告期限(翌年3月15日)で申告できます。
2. 準確定申告(納税管理人を置かない場合)
納税管理人を置かない場合は、出国前に「準確定申告」をする必要があります。
- 対象期間:1月1日〜出国日まで
- 申告期限:出国日まで
- 提出先:出国前の所轄税務署
3. 個人事業の廃業届
日本での事業を廃業する場合は「個人事業の廃業届出書」を提出します。
- 提出期限:廃業から1か月以内
- 合わせて提出するもの:青色申告の取りやめ届出書、消費税の届出書(該当する場合)
事業を継続する場合(海外から日本のクライアントに仕事をする場合など)は、廃業届は不要です。
4. 住民税の清算
住民税は1月1日時点の住所地で課税されます。
- 1月1日時点で国内に住所あり → その年度の住民税が課税
- 1月2日以降に出国 → その年度の住民税は課税済み(普通徴収に切替)
出国前に残りの住民税を一括納付するか、納税管理人に委任します。
5. 国民健康保険・国民年金の手続き
- 国民健康保険:海外転出届と同時に喪失届を提出
- 国民年金:任意加入するか脱退するか選択
出国後の所得はどうなる?
非居住者になった場合
1年以上の海外滞在を予定している場合、税法上の「非居住者」になります。
非居住者の場合、日本で課税されるのは「国内源泉所得」のみです。
- 日本のクライアントからの報酬 → 課税対象
- 海外のクライアントからの報酬 → 非課税
源泉徴収に注意
非居住者に対する報酬は、支払者が20.42%の源泉徴収をする義務があります。クライアントにその旨を伝える必要があります。
出国前チェックリスト
- [ ] 納税管理人の届出(または準確定申告)
- [ ] 廃業届の提出(廃業する場合)
- [ ] 青色申告取りやめ届出(廃業する場合)
- [ ] 消費税関連の届出(課税事業者の場合)
- [ ] 住民税の精算
- [ ] 国民健康保険の喪失届
- [ ] 国民年金の手続き
- [ ] 銀行口座の整理(海外送金対応の確認)
- [ ] 税理士との引き継ぎ
帳簿の保管義務
出国しても、帳簿や証拠書類の保管義務(7年間)は残ります。電子データで保管するか、納税管理人に預けておきましょう。
出国前の経理処理は漏れなく済ませたいところ。フリーフリーなら日々の記帳が自動化されているので、準確定申告もスムーズに対応できます。