小規模企業共済のメリット|掛金全額控除の仕組み
小規模企業共済は「フリーランスの退職金制度」
小規模企業共済は、個人事業主や小規模企業の経営者のための退職金積立制度です。中小機構が運営しています。
最大のメリットは、掛金が全額所得控除になること。年間最大84万円の節税効果があります。
メリット1:掛金全額が所得控除
月1,000円〜7万円まで、500円刻みで掛金を設定できます。年間最大84万円(月7万円×12か月)です。
この掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として、全額が所得から控除されます。
節税効果シミュレーション
月額7万円(年84万円)を掛けた場合の節税額。
| 課税所得 | 所得税率 | 所得税の節税 | 住民税の節税 | 年間合計 | |----------|---------|------------|------------|---------| | 300万円 | 10% | 84,000円 | 84,000円 | 168,000円 | | 500万円 | 20% | 168,000円 | 84,000円 | 252,000円 | | 700万円 | 23% | 193,200円 | 84,000円 | 277,200円 | | 1,000万円 | 33% | 277,200円 | 84,000円 | 361,200円 |
課税所得500万円の人なら、年間約25万円の節税です。
メリット2:受取時は退職所得として優遇
共済金を受け取る時は「退職所得」として扱われます。退職所得は他の所得と分離して課税され、大きな控除があるため税負担が軽いです。
退職所得控除:20年以下は40万円×年数、20年超は800万円+70万円×(年数−20年)
20年間積み立てた場合の退職所得控除は800万円。つまり、受取額が800万円以下なら税金はゼロです。
メリット3:貸付制度がある
掛金の範囲内で事業資金の貸付を受けられます。急な資金需要にも対応できるため、積立をしながらセーフティネットとしても機能します。
- 一般貸付:掛金の7〜9割
- 緊急経営安定貸付
- 傷病災害時貸付
デメリットと注意点
加入後20年未満の解約は元本割れ
任意解約の場合、加入から20年未満だと受取額が掛金の合計を下回ります。長期で積み立てることが前提の制度です。
掛金の減額に注意
掛金を減額すると、減額部分は運用益が付かなくなります。最初から無理のない金額で始めましょう。
利益が出ていない年は効果が薄い
所得控除は所得がある年にしか効果がありません。赤字の年は節税効果がゼロです。
加入条件
- 常時使用する従業員が20人以下の個人事業主
- 常時使用する従業員が5人以下のサービス業の個人事業主
- 小規模企業の役員
フリーランスのほとんどが対象です。
始め方
- 中小機構のWebサイトまたは金融機関で資料請求
- 必要書類(確定申告書の控え等)を準備
- 申込書を記入して金融機関に提出
手続き自体は簡単です。節税効果を最大化するなら、できるだけ早く加入しましょう。正確な所得を把握するためにも、フリーフリーで日々の記帳を自動化しておくことをおすすめします。