消費税の還付申告のやり方|還付される条件
仕入にかかった消費税が売上の消費税より多いと還付される
消費税の還付は、「課税仕入等にかかる消費税額」が「課税売上にかかる消費税額」を上回った場合に受けられます。つまり、支払った消費税の方が多いときに、差額が戻ってきます。
ただし、還付を受けるには課税事業者であることが前提です。免税事業者は消費税の申告自体を行わないため、還付を受けることはできません。
還付が発生する主なケース
大きな設備投資をした
事務所の内装工事、高額な機械の購入、車両の購入など、大きな設備投資をした年は、仕入にかかる消費税が売上の消費税を上回ることがあります。
輸出取引が多い
輸出は消費税が免税(0%)ですが、国内での仕入には消費税がかかります。そのため、輸出中心の事業者は恒常的に還付が発生します。
開業初年度で売上より経費が多い
開業準備にかかった費用(事務所の契約費用、備品の購入など)が売上を上回る場合、還付の対象になりえます。
還付申告の手続き
1. 課税事業者であることを確認
免税事業者は還付申告できません。免税事業者が還付を受けるには、「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者になる必要があります。
2. 本則課税で申告する
簡易課税を選択している場合、還付を受けることはできません。実額で仕入税額を計算する本則課税が必要です。
3. 確定申告書を作成・提出
消費税の確定申告書を作成し、税務署に提出します。還付の場合、申告期限前でも提出可能です。
4. 還付金の受取
申告から1〜2か月程度で、指定した銀行口座に還付金が振り込まれます。e-Taxで申告した場合は、3週間程度で処理されることもあります。
申告時の注意点
「消費税の還付申告に関する明細書」の添付
還付申告をする場合、「消費税の還付申告に関する明細書」の添付が義務付けられています。この明細書には、還付が発生した理由や主な課税仕入の内容を記載します。
税務署の確認が入ることがある
還付申告は不正が多い分野のため、税務署が内容の確認(いわゆる「還付保留」)を行うことがあります。帳簿や請求書を整備しておきましょう。
課税事業者の2年縛り
免税事業者が自ら課税事業者を選択して還付を受けた場合、2年間は免税事業者に戻れません。還付額と2年間の納税額を比較して、トータルで得になるか計算しましょう。
高額特定資産の取得
税抜1,000万円以上の資産(高額特定資産)を取得して還付を受けた場合、3年間は免税事業者に戻れず、簡易課税も選択できません。
還付を受けられないケース
- 免税事業者のまま申告していない
- 簡易課税を選択している
- 非課税売上が多く、課税売上割合が低い
- 居住用賃貸建物の取得(2020年10月以降は仕入税額控除の対象外)
消費税の還付は正しい手続きで大きなメリットを得られます。フリーフリーでは、消費税の計算方法や申告手順についても詳しく解説しています。